今日は何鍋?
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【モスクワ=大野正美】ロシアのノーベル賞作家アレクサンドル・ソルジェニーツィン氏(89)が、国際的な論議を呼んでいるソ連時代のウクライナの大飢饉(ききん)問題で論文を発表、一石を投じた。
大飢饉は1932~33年に起き、数百万人が餓死したとされる。親欧米派のユーシェンコ・ウクライナ大統領はソ連の強制的な農業集団化と過酷な穀物調達が原因だったとし、「ウクライナ国民へのジェノサイド(集団殺害)」と認めるよう、ソ連継承国のロシアや国連に求めている。 論文は、ブッシュ米大統領が今月1日にキエフにある大飢饉の慰霊碑へユーシェンコ氏と献花したのを受け、イズベスチヤ紙に掲載された。大飢饉について「ロシア南部のクバン地方でも多くの犠牲が出た。当時は誰もウクライナ人の全滅を目指す行為とは言わなかった」。さらに「ジェノサイドの主張はウクライナの排外的、反ロシア的な層に後で生まれ、政権が利用している」とし、要求を認めないロシアのプーチン政権を擁護した。 一方で、かつての反体制作家らしく、大飢饉の原因はソ連の穀物調達政策にあると認め、「農民からの残虐な略奪だった」と当時の共産党指導部も厳しく批判している。 ナタリア夫人によると、ソルジェニーツィン氏は病気でほとんど歩けず、この5年間モスクワ郊外の自宅から出たことがないが、ソ連での国民弾圧に自らの見解を示す意思は健在で、執筆活動を続けている。今回の論文の動機も、ロシアとウクライナの両スラブ民族が共通の悲劇の大飢饉で争う事態に耐えられなかったことにあるようだ。 PR この記事にコメントする
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